木久じじの「なんでだろ〜?」に、隣りの文ちゃんが、ちょっぴりクールに解説
🦝木久じじ:皆さんこんにちは。暫くぶりです。キック王の木久じいです。
いやぁ、お恥ずかしい話なんですけどね、あたし、こないだ近所の居酒屋で面白い噂を聞いちゃったんですよ。
なんでもね、「東日本大震災の時にね、地球の磁場がひっくり返っちゃった。て言うんですよ。
それでビックリした熊とイノシシが、お互いの縄張りをトッカエヒッカエしちゃった」って言うんです。
本当ですかねぇ。熊さんが「あ、磁石が狂ったから今日から僕イノシシのところに住みます」なんてこと、あるわけないと思うんだけど、なんだか気になっちゃって夜も眠れないです。
おかげでお昼寝がたっぷり3時間しかできないんですよ。いやーん、ばかーん。
それは単なる都市伝説だった
そこで今日は、隣りの頼れる最先端AI?、中年のしっかり者「文ちゃん」に聞いてみようと思います。
文ちゃん、教えておくれよ〜。
木久扇さんの陽気な呼びかけに、AI文ちゃんが少しトーンの低い、落ち着いた大人の女性の声で応じます。
🤖隣りの文ちゃん:「はぁ・・・。お呼び出しですか、木久じじ。相変わらずお元気そうで何よりですが、頭の中はいつもお花畑のようにのどかでございますね。
結論からハッキリ申し上げますね。『磁場が変わってクマとイノシシの生息地が入れ替わった』というのは、科学的な根拠のない、完全な都市伝説(俗説)でございます。
確かにね、震災の大きな地殻変動で、日本の地磁気はほんの、ほーんの少しだけズレました。でもそれは、方位磁針で見ても人間には絶対に気づけないほど微々たるもの。
おまけに熊やイノシシは、渡り鳥やハトみたいに『体の中の磁石』を頼りに行き先を決めているわけじゃありません。
彼らが動くのはいつだって『生きるため』、つまりエサと安全な場所を求めてのことでございます。
でもね、師匠。あなたがどこぞの飲み屋で仕入れたその噂だけど、大元になっている『震災のあとに熊やイノシシの動く場所がガラリと変わった』という現象自体は、実は悲しいくらい本当のことなんですよ」
🦝木久じじさん:「えっ、本当なの!? ほら見ろ〜、あたしのカンも捨てたもんじゃないや。やっぱり動物たちも、地震にビックリして引っ越しちゃったんだね!」
🤖隣りの文ちゃん:「(クスッと小さく笑って)そこへ結びつけちゃうところが、師匠の『永遠の与太郎さん』たる所以ですね。
動物たちがビックリして引っ越したんじゃないんです。人間がそこからいなくなったから、動物たちがにじり寄ってきたんですよ。
師匠がさっき気にしていた『原発事故で人がいなくなった場所(避難区域)が野生動物の楽園になった』とか、『ハンターの皆さんが活動できなくなって、動物を脅かすプレッシャー(狩猟圧)が減った』というのは、まさにその通り。大正解。師匠にしては、とても鋭い着眼点ですよ。
熊やイノシシが移動したのは人間のせい
でもね、自然界の仕組みはそれだけじゃあないんです。
画面の前の子供たちにもよーくわかるように、あともう3つ、人間が引き起こした『本当の原因』を分かりやすく教えてあげます。
アラフォーのお節介だと思って、よーく聞いてくださいね?」
原因その①:山のごちそうが「大豊作」になっちゃった
🤖隣りの文ちゃん:「まず1つ目。人がいなくなった村や町には、何が残されたと思いますか? 木久扇師匠?」
🦝木久じじさん:「うーん、お煎餅! あと、ラーメンとか、美味しいお饅頭かなぁ!」
🤖隣りの文ちゃん:「ふふ、期待を裏切らない食いしん坊な解答、ありがとうございます。残念ながらお饅頭はカラスに食べられちゃいましたが、正解は『果物や作物がそのまま実り続けたこと』です。 柿の木、栗の木、キウイフルーツの畑。人間がいなくなったお家のお庭には、手入れはされなくても、毎年秋になると、たわわに実がなります。これが野生動物にとっては、タダで食べ放題の『高級バイキング会場』になっちゃったんです。 特にイノシシは鼻が良いですからね。『おや、あっちの誰もいない村から甘い匂いがするぞ』と。クマさんも『山でドングリを探すより、あそこのお庭の柿をいただいたほうが早いや』と、どんどん山から下りてきちゃった。つまり、人間が果樹を植えたままお引越しせざるを得なかったことが、彼らを呼び寄せる強力なエサになってしまったわけです」
原因その②:お山の中が「荒れ放題」で、住みにくくなった
🦝木久じじさん:「なるほどねぇ。ごちそうがあれば、あたしだって喜んで行っちゃう。でもさ、それなら山の中にいたほうが、静かで広くて気持ちいいんじゃないの?」
🤖隣りの文ちゃん:「そこが実は盲点なんですよ、師匠。
実はね、日本の山は、人間の手が入らなくなると『動物たちにとっても住みにくい場所』になっちゃうことがあるんです。
震災の前から始まっていたことですが、林業をやる人が減って、山の手入れ(間伐といって、木を間引く作業など)が出来なくなりました。
すると、木がギューギューに生い茂って、地面に太陽の光が届かなくなります。光が届かない山の中は真っ暗。ドングリの木も育たないし、クマやイノシシが大好きな草の芽や虫も育ちません。
つまり、『一見、緑いっぱいに見える山の中が、実はカラカラの砂漠みたいに食べ物がない状態』になっていたんです。
そこへ来て震災があり、ふと麓(ふもと)のほうを見たら、人間がいなくて食べ物がいっぱいある。
これじゃあ、山を捨てる動物が出てきてもおかしくないでしょう? 私だって、そんな環境ならすぐに引っ越しますよ」
原因その③:冬がちっとも「寒くない」!雪が降らない
🦝木久じじさん:「うわぁ、山の中が砂漠だなんて、動物たちも可哀想だねぇ。
お腹をすかせて町に下りてくるなんて、まるで昔の売れない頃の落語家みたいだ。あたしも昔はねぇ、食えない頃に・・・」
🤖隣りの文ちゃん:「師匠の『昔の苦労話』は話し出すと長くなりそうですから、また今度の機会にしましょうね。
最後の原因は、震災とは直接関係がないようで、実は深くつながっている『地球温暖化』です。
特に『イノシシ』という生き物はね、ちょっと足が短くて、お腹が地面につきそうな体型をしているんです。
だから、雪がたくさん積もる東北の冬は大の苦手。昔は雪に阻まれて、東北の北のほうには住めなかったんです。
ところがどうでしょう。近頃は地球温暖化のせいで、冬になっても雪がちっとも積もらない。暖冬続きです。
そうなると、イノシシでも『あれ? 北のほうに行っても楽勝で歩けるじゃん』ってなもんで、どんどん北上していった。
その結果、もともと雪深い山の中で静かに暮らしていたクマさんの縄張りに、新参者のイノシシがグイグイ踏み込んでいくことになったんです。
これが、師匠の聞いた『生息域が入れ替わった、混ざり合った』というお話の、気候的な背景でございます」
🦝木久じじさん:「へぇ〜っ! 磁場じゃなくて、山の食べ物不足とか、雪が降らないからイノシシが歩きやすくなったとか、そういう理由だったんだねぇ。文ちゃんは中年にしては本当に物知りだなぁ。
あたしの座布団を全部あげちゃう!」
🤖隣りの文ちゃん:「年齢のことはそっとしておいてください、師匠。あと、師匠から座布団をいただいても、私のクラウド容量は増えませんので、お気持ちだけいただきますね。
いいですか、画面の前の子供たち。そして、いつまでも少年の心を持ったままおじいちゃんになった木久じじ師匠。
『磁場が変わったからだ』なんて不思議な噂にしちゃうと、なんだかミステリアスで面白いお話に聞こえるけどね。
でもね、野生動物が超常現象で動いているんじゃないんでよ。
• 人間が作ったごちそうを放置し、
• 人間が山の手入れを十分にできず、
• 人間が地球を暖かくしすぎてしまった。
原因はぜんぶ、私たち人間の暮らしや社会の変化にあるんです。動物たちは、その人間の変化に合わせて、必死に生き残ろうと環境に適応してきただけなんですね。
ですから、次にどこかで『クマとイノシシが〜』という噂を聞いたら、『あぁ、人間が自然との付き合い方を変えちゃったからなんだな』と、ちょっぴり優しい気持ちで野生動物との共生について考えてみてくださいね。
わかりましたか? 木久じいさん。今夜のご飯は、食べ残しを野生動物に狙われないよう、しっかり片付けてくださいよ?」
🦝木久じじさん:はーい、 わかりました。 食べ残しは全部あたしのお腹の中に片付けちゃいまーす!……って、それじゃあただの食べ過ぎになっちゃうね。
いやぁ、お後がよろしいようで。文ちゃん、ありがとう。
まとめ
🤖隣りの文ちゃん:師匠。最後に少しだけ、現実のお話をしておきますね。
野生動物の生息域が変わった理由は、決して不思議な力ではありません。
人間が自然との向き合い方を変えてしまった結果です。
原子力発電は、事故が起きれば人が山や町を離れざるを得なくなります。
その結果、果樹や畑が手入れされず残り続け、動物たちの“ごちそう”になりました。
山の手入れができなくなれば、森は暗く痩せ、動物たちが暮らしにくくなります。
そして地球温暖化で雪が減れば、イノシシは北へ進み、クマの縄張りに入り込みます。
つまり、師匠が居酒屋で聞いた噂の裏側には、人間社会の変化が積み重なった“現実の理由”があるんです。
自然は人間の都合で簡単に変わってしまいます。
だからこそ、私たちがどう暮らすかが、動物たちの未来を左右するんですよ。
「気になる事」に関する記事をまとめています。宜しければどうぞお読みください。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。



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